エコキュートの追い炊きはエコじゃない!?節約初心者が陥る罠と対処方法
近年はオール電化住宅も増えてきて、エコキュートを自宅に設置しているご家庭も多くなってきました。
家族の人数が多いご家庭ほど、それぞれお風呂に入る時間帯がバラバラになりがちですよね。
なので、浴槽のお湯が冷めないように高温足し湯や追い焚きをする必要があるのですが、必ずしも電気代の節約効果があるとは言えません。
使い方や状況によっては、全然、エコじゃなくなるケースというのもあります。
今回は、エコキュートの追い炊きはエコじゃないワケや、節約初心者が陥る罠と対処方法などについてご紹介していきます。
Contents
エコキュートの追い焚きの仕組み
エコキュートの追い焚き機能とは、お風呂のお湯を沸かし直す役割があり、熱湯が足されるのではなく、現在ある浴槽のお湯の沸かし直しをする事ができます。
そして、エコキュートの仕組みを何となく理解している人が勘違いしやすいのが、追い焚きをした時に貯湯タンクのお湯と浴槽のお湯は混ざっていると思いこんでいるケースもあります。
ですが、貯湯タンクユニットのお湯とお風呂のお湯は混ざる事はありませんので心配はいりません。
一度は、貯湯タンクユニットの方向に、冷めたお風呂のお湯が逆流するので、混ざってしまっていると認識しがちですが仕組み的には混ざらないようになっているのですね。
エコキュートの追い焚きをすると、貯湯タンクユニットのお湯が使用され、タンク内の熱湯の熱を熱交換器で浴槽のぬるま湯に移して温めています。
また、自動お湯はりをした時に通る配管と、追い焚き機能を使用した時に通る配管が別々に分かれていますので、お風呂を使った際に追い焚きをしてもお湯が逆流して汚れたままのお湯が戻ってくるわけではないですから、水も綺麗なんです。
エコキュートの追い炊きは汚いお湯になりお勧めできない!?
エコキュートの追い焚きをする状況は、一度、家族の誰かがお風呂に入った後に湯温が冷めてしまって温め直す時でしょう。
なので、一度、浴槽のお湯に家族が入っていますから、見えない皮脂汚れ・汗・体毛・雑菌などがお風呂の中に沈殿しています。
ですから、その浴槽のお湯が追い焚きした事によって、貯湯タンクの中のお湯と混ざってしまっては綺麗なお湯とは言えませんよね!
エコキュートは、衛生面がしっかりされている仕組みですから、自動お湯はりをした時にお湯が通る配管と、追い焚き機能をした時にお湯が通る配管は別々に分かれています。
なので、基本的にはエコキュートの追い焚きをしても汚いお湯が出てくるわけではありません。
しかし、配管が分かれているとはいえ、お風呂のお湯が汚れていると追い焚き配管を循環させればさせるほど、汚れが配管に溜まりやすい状況になりますから、頻繁に追い焚きをするのも良くないでしょう。
できるだけ、追い焚きをする時は、浴槽のお湯の汚れをアミなどですくったり、浴槽フィルターの汚れを掃除してあげてからの方が、より綺麗なお湯が循環しやすくなるのでメンテナンスをするのがお勧めです。
エコキュートの追い炊きと足し湯の違い
エコキュートには、追い焚き機能とはまた別に【高温足し湯】という機能がついているタイプがあります。
そして、それぞれ仕組み的には全く別のものです。
・追い焚き=現在あるお風呂のお湯の沸かし直し
・足し湯=貯湯タンクの中のお湯と水を混ぜて適温にして循環
・高温足し湯=貯湯タンク内の熱湯を冷まさずに60℃~80℃位の水温状態で足し湯
上記の様に、エコキュートの追い炊きと足し湯は全然違いますよね。
そして、高温足し湯の時は、お風呂の栓を抜いてぬるま湯を少し減らすので水道代がかかってきます。
対して、追い焚き機能は浴槽のお湯を循環させて再利用しますので水道代がかからないのです。
つまり、高温足し湯は貯湯タンクユニット内の熱いお湯を直接、浴槽に入れるのに対して、追い焚きは貯湯タンクユニット内のお湯の熱を熱交換器で使用して間接的に温める事になります。
エコキュートの追い焚きは電気代がかかる?
エコキュートには、メーカーごとに電気料金プランが何種類かあるのですが、一番、電気代が安いプランでは日中にエコキュートを使用すると電気代が割高に設定されているものもあります。
そうなると、昼間の電気代は夜間の2~3倍になるので、日中に追い焚き機能を使用すると電気代が夜間の時に使用するよりも割高になってしまいます。
なので、あまり頻繁にエコキュートの追い焚き機能を使用すると、電気代に響くのですね。
電気代を気にされる方は、できれば追い焚き機能を使用するのではなく、高温足し湯をした方が電気代を安く抑える事ができるでしょう。
できるだけ、エコキュートを稼働させる時や追い焚きをする時は【深夜電力プラン】の契約をした方が電気代を節約できる効果があります。
一般的には、夜間にお風呂に入るご家庭が多いと思うので、深夜電力割引を利用して夜間にお湯を沸かしておくと良いでしょう。
また、冬に特に気温が低くなる地域では、追い焚き機能を使用してお湯を温め直すのではなく、浴槽のお湯を入れ替えた方が電気の消費を抑える事ができるのでおすすめですね。
そして、さらに水道代の節約を意識している方は、残り湯を洗濯・掃除などに使うとエコにもなりますし、光熱費の節約効果にもなるので一石二鳥ではないでしょうか。
エコキュートの追い炊きができない原因と対処法
エコキュートの追い焚きをする時は、貯湯タンクユニット内のお湯の量も気にする必要があります。
なぜなら、追い焚き機能を使用したら、貯湯タンクユニットの中のお湯の熱を利用して浴槽のお湯を温め直しますから、追い焚きをしたら貯湯タンクの中のお湯の熱が奪われて、だんだんタンク内の湯量が減ってくるのですね。
そして、貯湯タンクユニット内の湯量が減りすぎると、追い焚きできなくなってしまう原因になります。
そうなる前に、エコキュートのりモンコンには貯湯量マークが点滅表示になって知らせてくれますので、定期的にりモンコンの湯量を確認する事が大切です。
また、エコキュートの追い焚きができない原因として、追い焚きが途中で止まってしまうケースもあります。
その時は、浴槽フィルターに汚れが溜まっていたり、配管に汚れが詰まってしまっている事があります。
対処法としては、浴槽フィルターを1週間に1度お掃除したり、配管は1年に2~3回位を定期的に掃除・メンテナンスをされる事をおすすめします。
エコキュートの追い焚きは入浴剤を使っていると危険?
エコキュートの追い焚機能を使用する際は、どうしても浴槽のお湯が見えない皮脂汚れ・汗・体毛・雑菌などで汚れている時にお風呂を沸かし直す事になるので、その汚れが原因で浴槽フィルターや配管が詰まるので、掃除・メンテナンスをしないと不衛生な状態を作り出してしまいます。
それだけではありません。
実は、エコキュートの追い焚きは入浴剤を使うと、さらに配管の腐食が進んだり湯アカがカスの様になり浴槽フィルターの目詰まりを起こしやすくなるのですね。
なので、基本的には入浴剤を使用した状態では、エコキュートを稼働させたり追い焚き機能を使用したりしないようにしましょう。
エコキュートの追い焚きのまとめ
エコキュートの追い焚きは、お風呂にお湯が足されるのではく、今ある浴槽のお湯の沸かし直しの事です。
あまり、頻繁に追い焚き機能を使用すると電気代が上昇して全然エコじゃなくなります。
そして、お湯が汚れているまま使用し続けていると、浴槽フィルターや配管が汚れで詰まってしまい不衛生な状態になりますので、掃除・メンテナンスは定期的に行うようにしましょう。